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利益は、うんち。

  • 北野健樹
  • 2017年8月8日
  • 読了時間: 3分

「利益はうんち」

これは、私の師匠のそのまた師匠。 つまり大師匠である伊那食品工業の塚越寛会長の言葉です。

この言葉の意味を知るには、 ドラッガー博士の言葉を紹介するのが好ましいと思います。

「利益は、会社の目的ではなく、条件である」

それでは、会社の目的は何なのか? これは、いろいろな異論があるとは思うが、 私の考えではステークホルダーの幸せだと思う。 その中でも、最も重要なのが、社員のしあわせだ。 それを終わることなく継続させるのが、会社の目的だと思う。 そのための条件(あるいは手段)が、利益です。

だから、社員をしあわせにし終わった後の、利益はうんちみたいなもの。 という考え方です。

塚越会長が、日経ビジネス(2014年12月1日)に投稿された文章です。

「人件費はコストではなく、会社の目的そのものだ。社員に人件費を支払い、幸せになってもらうことこそ、会社が存在する大きな理由だ」

「給与が毎年、少しずつ増えて、以前より幸せだと社員が感じられることが、本当の意味での会社の成長ではないか。言い換えれば、会社の利益は、社員を幸せにする手段にすぎない。人件費を得るために、会社は利益を上げるのであって、利益を上げるために、人件費を削るというのでは、本末転倒である」

なんだか胸が熱くなっちゃいますね。

さて、会社から大切にされた社員は、顧客を大切にします。 サービス・プロフィット・チェーンって言うんですね、いまの言葉で。 社員満足度が上がれば、顧客満足度が上がる。 顧客満足度が上がれば、利益が上がる。 利益が上げれば、もっと社員満足度が上がる。 ぐるぐると、連鎖すする。 これは、統計学的に確認されていることのようです。

社員満足度=顧客満足度 これが成り立つ会社って、素晴らしいですね。

先に紹介した、伊那食品工業も「かんてんぱぱガーデン」などで、 しっかりその等式が実証されています。

ザ・リッツカールトン 東京ディズニーリゾート コールド・ストーン・クリーマリー パイクプレイス・マーケット(シアトルの魚河岸)

これらを覗くと、 社員と顧客がともに笑顔いっぱいで触れ合っている姿が見えるはずです。 顧客を喜ばすことに、自分のしあわせを感じている社員が沢山いる会社です。 顧客のしあわせのために、一心不乱に取り組むんです。 結果として、利益(リピーター)が上がっていかないはずはないですね。 統計なんて、調べる必要もないのかもしれません。

この連鎖のスタートがどこなのかは、会社によって違うのかもしれません。 でも、社員満足度が高くなければ、この連鎖は、断ち切られます。 そして、社員が大切にされていなければ、社員満足度は維持できません。

「利益」と「社員」どっちが大切ですか?

社員は、「コスト」ですか? それとも、「資産」ですか?

そんな会社で、働いてみたくないですか? そんな会社を、創ってみたくないですか?

そんな会社で、働いてもらいたくないですか? しあわせな社員を、いっぱい創りませんか? しあわせな顧客を、いっぱい創りませんか? 「うんち」は、少しだけにして...笑。

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