どうすんのさ、働き方改革 (無駄の破棄は、N.H.Kで?!)
働き方改革、勿論、賛成ですよ。
就業時間は、一生懸命、働いて。
やりがいを満たして、幸せになる。
定時が来たら、後は自分の時間。
人生を楽しみ、幸せになる。
ワークライフバランス、すんばらしいよね。 いいな、やろうよ、働き方改革。
でも、ちょっと待ってよね。
ただでさえ、答えのない、ややこしい時代で、
どんどん仕事の難易度も上がり、量も増えてるのに、
どうやって、定時に、帰んのさ。
ちゃんとした社会人なら、仕事をほったらかして、帰れんだろ。
どうすんのさ、綺麗ごと、言うなよな。
と、思っている人もとても多いと思います。
さてさて、困った時は、ドラッガー博士。
ちゃんと大きなヒントを残して下さっています。
ドラッガー博士の晩年の名作『明日を支配するもの』の第5章『知識労働の生産性が社会を変える』に詳しく書かれている。その他の著作に書かれていることも含めて、ドラッガー博士がもしご存命なら、働き方改革に対して、こう言っただろうと思う内容を書いてみますね。
結論として、決め手は、『体系的破棄』だと仰っている。
変化はコントロールできない。できるのは、変化の先頭に立つことだけである。
今日のような乱気流の時代にあたっては、変化が常態である。
変化はリスクに満ち、楽ではない。悪戦苦闘を強いられる。
だが、変化の先頭に立たないかぎり、生き残ることはできない。
急激な構造変化の時代を生き残れるのは、チェンジ・リーダーとなる者だけである。
変化し続ける外界と組織の間にあるギャップを埋め、更には自らが率先して
新しい潮流を生み出す取り組みを続けることで変化の先頭に立つことが可能となる。
と、博士はいろんなところに書いている。
チェンジ・リーダーとは、
自らが率先して、イノベーションを起こそうとする人ですね。
そして、働く人にとってのイノベーションが「働き方改革」です。
イノベーションのためには、まとまった時間が必要です。 それをなんとかつくり出さないと、ただの綺麗事になっちゃいます。 その手段として、博士は、「体系的破棄」を推奨しています。
体系的破棄とは、 『昨日の廃棄』 を 『体系的』 に行う行為です。
まだ行っていなかったとして、
かつ今知っていることを全て知っていたとして、 今これを始めるか?
自分の仕事を、ゼロベース で、見直してみようということです。
体系的破棄の手順は、以下。
① あらゆる活動のリストを作成する
② リストの上から、以下の問いに照らし合わせていく。
Q:まだその活動を今やっていなかったとしたら、新たに始めるか?
Q:まだその活動を今やっていなかったとしたら、同じ方法で始めるか?
③ 以下の問いかけの答えがNOであれば、一旦止めてみて様子を見る。
Q:やめたら、直ちに顧客に迷惑がかかるか?
Q:やめたら、法律上の問題が発生するか?
この体系的破棄のプロセスにおいて、留意すべきことは以下である。
1. 仕事の目的を考える。
「この仕事をやめてしまえば何が起こるか?」 を問いかけてみる。
「5つの質問」 と照らし合わせて考えてみると良い。
①われわれの使命は何か?
②われわれの顧客は誰か?
③顧客にとっての価値は何か?
④われわれの成果は何か?
⑤われわれの計画は何か?
2. 働く者自身が生産性向上の責任を負う。自らをマネジメントする。自律性をもつ。
3. 一部の階層の人間だけでこの決定をすべきでなく、様々な階層の人が参加する。
4. 短期的な成果にこだわらず、中長期的な効果も踏まえた議論が必要。
5. 知識労働の生産性は、量よりも質が重要な場合があることを理解する。
6. サンクコストに惑わされない。
7. 継続的な活動を行う。自ら継続して学び、人に教える。 8. 成果を共有する。
9. 人は、コストではなく財産であることを理解する。
無駄の破棄は、NHKで…笑
N・・・なくす
H・・・へらす
K・・・かえる
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