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「ワーキングデッド」ゾンビから学ぶコミュニケーション!?

November 12, 2017

 

海外の人気ドラマ「ウォーキングデッド」のシーズン8が始まりましたね〜。ご覧になってますか?私もシーズン7までの流れでついつい観てしまっています(笑)。

 

 

さて、今回のテーマは「ウォーキングデッド」ではなくて、「ワーキングデッド」です。

 

「ワーキングデッド」ってご存知ですか?

 

「ワーキングデッド」は、2014年の10月からテレビ東京系のBSジャパンが放映していたテレビドラマ「ワーキングデッド ~働くゾンビたち~」なんです。上手いネーミングですね。ドラマを観なくても、想像力が豊かなあなたは、おおよそどんな内容かはおわかりのことでしょう。

 

ちなみに、公式サイトでは「ワーキングデッド」の事を次のように説明しています

 

「ワーキングデッドとは、一見普通のサラリーマンですが、実は脳みそは思考停止状態、心は何も感じることが出来なくなった、命じられた事だけを黙々とこなす『働く屍』の事を言います。

 

かつて世界中に経済大国としてその名を轟かせた日本企業が昨今の不景気による反動によってワーキングデッド社員が激増したと言われています。現在ワーキングデッドに認定された、もしくは予備軍と呼ばれる社員の数は数百万人にものぼり、各企業ではワーキングデッド社員とどう関わっていくかが大きな課題となっています。

 

例えば、むちゃくちゃな要求ばかりしてくるモンスター上司、何も考えずに言われたことだけをやるノーシンキングな新入社員など。」

 

ドキッ!そんなあなたは既にカラダの半分がゾンビになってるかも!Σ(゚∀゚ノ)ノキャー

 

ということで、本題に入りましょう。

 

 

 

「ワーキングデッド」では毎回様々なゾンビが登場します。

ここでは、「アレオレデッド」「アレカレデッド」に注目してみましょう。

 

「アレオレデッド」というのは、他人の手がけた仕事にちょっと関わっただけで「あれ俺」と自分の手柄のように吹聴するただ乗り社員。恥ずかしげもなく「アレオレ」を連呼するが、逆に不利な結果には「アレカレ(あれ彼)」と責任転嫁するのも特徴。

 

 

「あーいるいる、あの人、アレオレデッドだ!」あなたの周りに何人ぐらいますか?数えてみてください・1・2・3・・・(笑)。

 

 

人の成果を横取りする「アレオレデッド」は、まぁ我慢できる範囲だったりします。しかし、人のせいにする「アレカレデッド」は、犯人にされかねないので、放っておくわけにはいきません。

 

また、同僚ならまだしも、上長が「アレオレデッド」に変身し、失敗を部下の責任にされたら部下は逃げ場がなくなってしまいます。このような理不尽な要求や同調圧力は強いストレスとなり心に大きなダメージを与えます。

 

 

こんな経験ありませんか?

例えば、ある漬物屋さんの朝礼での話。

 

部長が朝礼で一言。


「若いこの間でインスタグラムというのが流行っているようだね。よし、当社もインスタグラムを始めるぞ!みんな早速進めてくれ!」

 

朝礼が終わったら、女子社員がLINEでこんなやりとりを始める。


「いまだにガラケーの○○部長にインスタグラムやろうって言われてもさ。漬物の写真をインスタにアップするってどーよ」

 

数日が経過。でも、誰一人として始めようとしない。


「先日の朝礼で指示した件、どうなってる?」

 

沈黙・・・。

 

「誰だ担当者は?」

「は、はい、私です。すいません。仕事が忙しくて・・・・。」

 

業を煮やした部長は


「私の命令が聞けないのか!」
「お前は何のために会社に来ているんだ!」
「ホウレンソウを知らないのか?」

 

と大声で叫ぶ部長。さらには、


「親からどんな教育を受けてきたんだ!」

 

と人格否定入りの個人攻撃が続く。

 

 

見るに見かねた一人が、

 

「わ、わかりました〜。私が代わりにやります」

 

と発言。

 

その後、アカウントを登録して、いくつか写真をアップしたものの、
予想通りいいねはつかない。しかたがないので、友達にいいねを依頼。
部長に報告すると

 

「よしよし、いいねが20件もついた!この調子でどんどん写真をアップしてくれ!」

 

忖度が部長の誤解をさらに深めていく・・・。

若手は部長の事を「老害」と表現し、部長は部下を「最近の若いもんは」と表現し、どちらも、相手に原因があると主張。これってどっちも「アレカレデッド」ですね。

 

ただ、評価者である上長に部下は逆らえないので、結局は部下が折れるしかないのが一般的なオチです。

 

本来変わるべきは部長さんの方なんです。

 

それに気付いている企業は、コーチングを導入したり、面談など対話の機会を増やすなど、管理職の意識改革を進めています。

 

ただ、コーチングを導入すれば、最初はコミュニケーションが改善され、うまくいくかのように感じるのですが、しばらくすると「アレカレデッド」の逆襲に舞い戻ってしまうケースが良くあります。

 

「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」アドラー心理学でも出てくる言葉です。企業においてもコミュニケーションの悩みはつきませんね。では、どうしたら良いのでしょうか?

 

答えは簡単です。


「わかりあえない人がいる」ということを前提にコミュニケーションを考えば良いのです。

 

 

日本の劇作家、演出家の平田オリザさんの著書「わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か 」のタイトルにある言葉です。

 

 

企業が新入社員に対して求めるスキルはグローバル社会に向けて「語学力」が求められているようにも感じますが、実際には「コミュニケーション能力」が87%とダントツの一番なんです。ちなみに、「語学力」はわずか3.2%。

 

経団連:2016年度 新卒採用に関するアンケート調査結果

1位 コミュニケーション能力 87.0%
2位 主体性 63.8%
3位 協調性 49.1%
4位 チャレンジ精神 46.0%
5位 誠実性 43.8%
6位 ストレス耐性 35.5%
7位 責任感 24.2%
8位 論理性 23.6%
9位 課題解決能力 19.7%
10位 リーダーシップ 16.6%
18位 語学力 3.2%

 

平田オリザさんは著書で企業が求める「コミュニケーション能力」というのは、完全にダブルバインド(二重拘束)の状態にあるつまり矛盾しているという点を指摘しています。

 

「我が社は。社員の自主性を重んじる」と言っておきながら、相談に行くと「そんな事も自分で判断できないのか」と言われる。しかし、トラブルになると、「なぜ相談しなかったのか?」と怒られる。

 

企業が表向き新卒社員に求めているものは「グローバルコミュニケーションスキル」すなわち、「異文化理解能力」。しかし、実態は「上司の意図を察して機敏に行動をする」「会議の空気を読んで反対意見は言わない」「輪を乱さない」といった従来型のコミュニケーション能力。

 

いま、日本社会は、社会全体が、「異文化理解能力」と、日本型の「同調圧力」のダブルバインドにあっているのだ。ここで、要求している側が、その矛盾に気付いていないのが大問題。

 

表向きは主体性を求めておきながら、裏では、「忖度(そんたく)」を要求される。これが上長からの理不尽な要求の根底にあり、何より始末に悪いのは、要求している側がその矛盾に気がついていない点です。

 

 

 

では、どうすればいいのでしょう?繰り返しになりますが、

 

「わかりあえない人がいる」「伝わらない人がいる」事を前提にコミュニケーションを取ればいいのです。

 

言い換えれば、「伝えよう」と意識してコミュニケーションを取ることが重要だということなのです。

 

ここで勘違いしてはいけないのは、プレゼンテーションの手法を学んだり、慣れるまで練習するといったスキルを磨くのではなく、価値観の違いの存在を意識してコミュニケーションを取ることが大切だということです。

 

平田オリザさんは対話と会話を次のように定義しています。

  • 「対話」…あまり親しくない人同士の価値観や情報の交換。あるいは親しい人同士でも、価値観が異なるときに起こるその摺りあわせなど。

  • 「会話」…価値観や生活習慣なども近しい者同士のおしゃべり。

大河ドラマなどの時代劇を観るとわかるように、日本人は家庭での会話と社会での会話を区別していなかったのです。これが、「侘び寂び」「分かりあう文化」「察しあう文化」といった日本独特の情緒豊かなコミュニケーションを生み出したのです。ところが、グローバルコミュニケーションが求められる現代社会においては、これがダブルバインド(二重拘束)に陥る原因なのです。

 

「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」


という句を聞いただけで、多くの人々が夕暮れの斑鳩の里の風景を思い浮かべることができる。これは大変な能力だ。

 

外国人にこれを理解させることができますか?伝えようとしても伝わらないのでしょう。

 

これからは

「わかりあえない人がいる」「伝わらない人がいる」事を前提にコミュニケーションを取る。


特に上長は、自分の発言や指示がダブルバインド(二重拘束)になっていないかをセルフチェックする必要があります。


若い世代は、伝統文化に触れ、日本人に「侘び寂び」などの情緒的文化を学ぶと良いでしょう。また、家庭や友達とのコミュニケーションと、上長やお客さんとのコミュニケーションを混同しないよう区別をすることです。

 

ワーキングデッドは、社会が作ってしまったかのような無責任な表現がなされているケースが多いですが、時代の変化に適応しなかった自分自身が作ってしまった幻想であると受け入れ、価値観の違いを認識するとともに、自らも価値観の違いを相手に伝えようとすることが大切です。

 

「言ってることはわかるけど、昭和の人は変わらないものは変わらないよ!」

 

最後に、ワーキングデット化してしまった部長さん。どれだけ部下が一生懸命伝えても、昔の栄光の話を繰り返すばかりで、一向に変わる気配が無いことってありますよね。


その時は、人事異動で上長が変わるのを待つか、移動願いを出しましょう。中小企業で社長さんがワーキングデッド化している場合は、人生の時間のムダです。転職を検討しましょう。

 

 

 

参考:平田オリザさんの著書「わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か 」

 

 

 

 

 

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